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商品先物監督権限、金融庁移管で生じる業者の悩み

高まる業務維持ハードルに不安の声が

農水・経済両省及び金融庁の3省庁が、それぞれの副大臣を交えた会合を開き商品先物取引を含む金融行政の監督権限を金融庁に一元化することで基本合意した件について、商品先物業界では不安の声が高まっている。

関係者が何より気にしている点が、総合取引所の流れが金融庁主導で進められ仮に今後清算機関が一元化された場合、清算参加者資格が証券基準並みに引き上げられ現在の業務形態が維持できなくなるのではないかということ。

現在金融庁が管轄する証券側の方が商品よりもハードルが高く、証券基準に照らした場合に有資格者となる商品先物業者は4~5社程度といわれている。

商品先物市場の発展を第一に考えた場合、大手の証券会社が商品先物を取り扱えば参加(見込み)客の絶対数が飛躍的に向上するためマイナス面ばかりとはいえず、また規模の小さな業者の淘汰はある程度やむを得ない部分はあるが、問題は証券会社が商品先物の取り扱いに極めて消極的になっていることである。

管轄官庁の違いによる手続きの煩雑さやシステム準備に多額の資金が必要となる点など理由はいくつかあるが、いずれにしても商品先物市場の低迷により証券会社にとって収益見込みが望めないことが最も大きい。

さらに金融庁に監督権限を完全移管すれば上記のような業者サイドの悩みもある程度解決するが、今後も主要商品に限り農水・経産両省の管轄という現行体制の継続も検討する方向であり、どうにも総合取引所の完成図が見えてこない。

国内の商品先物取引は2003年(平成15)をピークにその規模は年々縮小傾向にあり、現在は市場機能の維持が懸念される水準にまで危機感が高まっている。商品先物からみた総合取引所のメリットとしては、株や外国為替証拠金取引(FX)を取引する一般投資家を労せず参加見込み客にできるという点だが、今後は証券サイドの業者にも視点を置いた改革を実行しないと、商品先物の流動性向上は極めて困難だろう。

とにかく2010年(平成22)12月に3省庁が総合的な取引所検討チームの中間整理をまとめて以来、ようやく総合取設立についての動きが具体化した。中間整理では2013年(同25)の実現を目指して関連法案を2012年(同24)通常国会に提出できるよう、準備を可及的速やかに進めるとの方針で臨んできたが、昨年3月の東日本大震災発生によりスケジュールが大幅に遅れる結果となった。

中間整理では3省庁で見解が分かれた5項目の論点について、遅くても2011年(同23)6月までに関係者で意見交換する場を設けて方針を固める予定だったが、結局こうした場も開かれることなく総合取の枠組み作りを急ぐやり方が取られた。5項目の論点は

・取引所について
・清算機関について
・規制・監督について
・税制について
・更なる規制改革

で、中間整理では3省庁で分かれた意見を「A案」「B案」として省益に沿った形で双方の意見とも検討の余地を残すという苦しい手法でまとめあげたもので、2月に開催される産構審では特に規制・監督の部分について集中的に議論が行われる見通しだ。

だが最も重視すべきことはいかに「使いやすい市場」を作るかという一点である。例えば顧客側は1つの口座であらゆる取引が可能であること、業者側は各規制官庁への膨大な手続きを解消することなどについて具体案を模索していくべきであろう。

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