2015年06月先 物 新 報

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東商取決算・JCCH連結で2期ぶり黒字、単体では7期連続赤字

営業収益減少もJCCH金利収入等でカバー

東京商品取引所と日本商品清算機構(JCCH)は5月29日、2015年(平成27)3月期の決算概要を公表した。

東商取とJCCHの連結決算を見ると、営業収益は27億2,800万円(前年同期比4.4%減)、営業利益は▼9億5,800万円(▼はマイナス、前期▼13億5,700万円)、経常利益は1億3,100万円(同▼8億7,600万円)、当期純利益は4,100万円(同▼9億1,200万円)と2期ぶりで黒字に転じた。

これは営業費用がシステム費用の減価償却などで36億8,700万円(前年同期比12.4%減)と減少したことに加え、JCCHの利息収入10億700万円など営業外収益が10億9,200万円(同125.6%増)と倍増したことで最終利益がプラスになった。これにより東商取の総資産は1,116億6,700万円、純資産は95億1,200万円、自己資本比率は8.5%となった。

一方、東商取単体では、営業収益は24億9.800万円(同4.4%減)、営業利益は▼6億9,000万円(前期▼10億5,600万円)、経常利益は▼6億1,600万円(同▼9億6,700万円)、当期純利益は▼4億4,000万円(同▼9億4,000万円)と7期連続の赤字となった。

またJCCH単体の決算は、税引前純利益が7億1,400万円、当期純利益が4億6,000万円となった。

なお、東商取はJCCHに対し配当5億円を議案に盛り込むよう株主提案した。日本取引所グループの次期システム共用に際し、移行に伴う違約金などへの対策で、JCCHの過去の蓄積を削るものではないとしている。

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【コラム】規制緩和という茶番

商品先物取引の新たな勧誘規制が1日施行された。現在の市場低迷に至る源流を辿ると、水源は2005年5月に施行された改正商品取引所法と言えるだろう。

適合性原則など勧誘規制のハードルが一気に上がったことに加え、同年1月に委託手数料の自由化が導入され業者間で引き下げ競争が始まった直後だったこともあり、一連の制度改正が商先業者の経営環境に与えた影響は甚大だった。

以後、業者の廃業が続き、商先市場の出来高も下降線を辿り続けた。

改正法施行から遡ること2年、国内商先市場の最盛期となった2003年の年間出来高は1億5,400万枚を超え、業界はまさに「我が世の春」を謳歌していた。それから僅か11年、2014年は年間2,200万枚、干支が1周する前に市場規模が7分の1の水準にまで落ち込んでしまった。

廃業ラッシュの過程では悪名高い一部の業者も暖簾を畳んだ。そういう意味では主務省の強攻策は確かに功を奏した。だがこれ以上の締め付けは市場機能の停止に直結する。

現在の商先業者の現状を格闘技で例えれば、規制の関節技で締め上げられ、とっくに「参った」の状態。そんな折、今回の“緩和”によって頚椎を締める手が一応緩んで呼吸は多少しやすくなったが、胴締めは継続し結局動けない状態に変わりはない。何より裁く主審が消費者委員会という、戦勝国主導の軍事裁判みたいな茶番はもはや漫才だ。