2014年07月先 物 新 報

先 物 新 報

商品先物業界の専門紙記者が、業界ニュースを中心に関連情報をお届けします。
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先物協会、委員長人事の門戸広げる

理事所属会社の役員まで

日本商品先物振興協会は15日の理事会で、常設委員会及び特別委員会規則の改正案を承認した。

これまで協会理事に限定していた委員長を、理事の所属する会員会社の役員まで選任の幅を広げた。「幅広く業界運営に参加していただく」(岡地和道会長)ことが理由で、同日付で施行された。

なお現在常設の2委員会について市場振興委は前期7回、総合政策委は同1回、会合を開いている。

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先物協会、税制改正要望案承認

課税一体化促進など、今後も要望を

日本商品先物振興協会は15日の理事会で、2015年度(平成27)の税制改正要望案を承認した。

それによると金融所得に関する課税の一体化を促進するための措置として、
・金融所得課税の損益通算範囲の拡大
・決済差損失の繰越控除期間の延長
・外国商品市場取引の決済損益に対する課税方法の変更

を要望事項に挙げている。さらに国際課税に係る税制措置として、非居住者または外国法人が国内で所有するか賃借する発注サーバを恒久的施設と見なさないことも盛り込んだ。

これらの要望は前回までと変わらず、協会では市場流動性向上のために必要な措置と位置づけ、今後も実現に向けて要望を続ける方針。

商品取引清算機関の監督指針でパブコメ

世界的な規制環境の変化受け、8月8日まで募集

経産農水両主務省は8日、「商品取引清算機関の監督の基本的な指針」に関するパブリックコメントの募集を開始した。

同指針は清算機関に対する監督上の着眼点及び監督手法などを明確化し、清算機関の的確な業務運営の確保を図る目的で策定したもの。意見公募は8月8日(必着)まで受け付ける。

昨今の金融危機により世界的に規制環境が大きく変化しており、清算機関が遵守すべき新たな国際基準として「金融市場インフラのための原則」が定められたことなどが指針策定に繋がっている。

東商取が経営刷新会議を新設、9月末にも提言取りまとめ

江崎格社長の私的諮問機関、有識者5人で

東京商品取引所の江崎格社長は11日の記者会見で、経営刷新会議を新設し有識者5人で取引所経営のさらなる効率化などを議論し、9月末にも提言を取りまとめる意向を明らかにした。

これは江崎社長の私的諮問機関としての扱いで、メンバーは濱田隆道専務、日本商品先物振興協会の岡地和道会長(=岡地社長)、丸紅執行役員エネルギー第一部門長の田邉治道氏、経済産業省CIO補佐官の満塩尚史氏、経営コンサルタント(人選は未定)の5人。

会合は3回ほどを予定しており、収益拡大へ向けた取り組みやコスト削減策について議論を進める。会議では取引システムのコストに関しても取り上げる方針で、次期システム選定にも何らかの影響を与えそうだ。


江崎社長は6月25日、社長再任の挨拶で経営方針について以下のように述べている。

「(前略)こうした状況の下、当社は、市場の流動性を回復させ、経営状態を改善させるべく、スピード感を持って各諸施策に取り組んでまいりたいと考えております。具体的には取引高増加に向け、個人投資家及び国内外のプロップハウス等の新たな市場参加者やネット証券、グローバルに展開する大手金融機関等の新たな市場仲介者の獲得に傾注することに加え、商品先物取引に関係する我が国の税制、会計の諸制度等の環境整備に向けて働きかけを行うことにより内外の当業者や機関投資家の呼び込みにも全力で取り組んでまいります。(以下略)」

この中で次期取引システムについては触れていないが、日本取引所グループ(JPX)が検討している次期デリバティブシステムに相乗りする形になるかどうかが、下半期の東商取最大の注目ポイントとなる。これは総合取引所問題にも密接に関わってくるもので、商品先物取引の行方が左右されるほどの大きな決断事項といえる。

だが「証券側のシステムは値段がべらぼうに高い」(業界関係者)との指摘どおり、かなりの出費を覚悟しなければならず、それには安定した経営基盤の維持が必要となり、つまりは出来高の底上げを図るしかない状況だ。

東商取は直近3カ月で1日平均出来高が8万枚を割り込む日々が続いており、この状態が続けば経営的にかなり苦しくなる。一方、東商取は「一民間企業でありながら、その役割は公的な要素が極めて強い」(江崎社長挨拶)という必要不可欠な産業インフラであるため、商品先物市場の維持発展を主幹業務とし続けなければならない。

現在JPXは次期システムベンダーの最終選考段階にあり、月内にも決定する公算が高い。東商取は詳細が公表され次第、商品先物取引との親和性を図り方針を決定することにしている。最終的に決議するのは取締役会だが、今回新設した会議の場でもコスト問題などを再度検証した上で、システム選定のポイントなどを並行的に検討する考えだ。

先物協会、消費者委員会と非公式会合

勧誘規制について業界の現状説明

日本商品先物振興協会と消費者委員会は4日、非公式で意見交換会を行った。主に協会側が勧誘規制について業界の現状を説明したもので、消費者委側からいくつか関連する質問が出た模様。

協会側は岡地和道会長や杉原吉兼常務理事など5人、消費者委からは4人が出席した。次回会合は予定されていない。

1日付で改正された商先法施行規則では、不招請勧誘禁止の緩和措置部分が保留扱いで、「時期的な見通しなどもたっていない」(経産省商務流通グループ)と依然不透明な状態となっている。水面下での調整はもう少しかかりそうだ。


米CMEのレオ・メラメド名誉会長が来日し、1日には安倍晋三首相との面会を行った。この中で首相が液化天然ガス(LNG)先物市場創設に関して協力を依頼し、メラメド会長は快諾した。首相は民主党政権時代の2011年(平成23)、東穀取のコメ先物試験上場開始を記念して行われた9月9日のパーティーにも出席しており、壇上で祝辞も述べている。

LNG先物は東商取が検討しているが、現段階で市場を新設しても流動性については疑問視する声も多い。だが今回CMEが公式に協力方針を打ち出したことで、今後両取引所間で強い繋がりが構築されれば、あるいは総合取問題に関しても東商取の選択肢が増えるという見方もできよう。

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