2014年04月先 物 新 報

先 物 新 報

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先物協会、ウェブセミナー配信開始

6月まで、全12回トレードテクニックなど伝授

日本商品先物新興協会は15日、ウェブセミナー「コモディティ・オンラインTV」で、著名なチャート分析家である“小次郎講師”による「使えるチャート分析講座PartⅢ」の配信(http://commodityonlinetv.com/)を開始した。

4月から6月までの3カ月間で、12回にわたり移動平均線などのトレードテクニックを解説する。

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消費者委、新規制案に「待った」~緩和策反対の意見書まとめる

門外漢の的外れな見解、国内商先最大の懸念は“自壊”

経産・農水両主務省が5日に公表した商品先物取引の新たな規制案に対し、内閣府の消費者委員会(委員長=河上正二・東大大学院法学政治学研究科教授)は8日、規制の引き下げについて再考を求める意見書を発表した。

それによると「商品先物取引に係る消費生活相談の半数以上は70歳未満の契約者についてのものであり、改正案は商品先物取引の不招請勧誘禁止規制を大幅に緩和し、事実上解禁に等しいものである」と主張している。

その上で2009年(平成21)6月の経済産業委員会における附帯決議を引き合いに出し、今回の省令改正は国会無視だと断罪している。

一方、東京商品取引所の江崎格社長は11日の記者会見で、勧誘規制を事実上引き下げる規制案に対し「相当な効果が期待できる」との見解を示した。


僅かでもハードルを引き下げることは、消費者委にとってパンドラの箱を開ける行為に等しいようだ。古いビジネスモデルが復活し、悪質な事業者に格好のツールを提供すると喚き立てている。

だが委員10人の顔ぶれをみると、以前産構審の委員を務めた石戸谷豊弁護士以外は、婦人団体、食品科学の専門家など、どう考えても関連知識のない門外漢ばかりが集っている印象は否めない。

そんな集団が「(改正案の実施は)市場の活性化どころか、市場の衰退をもたらすことになりかねない」と心配を寄せてくれる。大きなお世話だ。

大体において「業者が息を潜めて規制緩和を待ち、施行と同時に危険分子の外務員が町中に飛び出す」という前提が、そもそも大間違いだ。対面主体の業者は、とっくに国内商先に背を向け、株関連の商品に主軸を移している。そっちが儲かるんだから仕方がない。もう勧誘規制云々の問題ではなくなりつつある。“自壊”の恐れが現実に迫る。

日商協、年度末外務員数は2,308人

前年度苦情件数は28件

日本商品先物取引協会は2日、国内商品先物市場における2013年度(平成25)末の登録外務員数をまとめた。

それによると年度末における外務員数は2,308人と、前年度比で6人減少とほぼ横ばいに推移した。このうち仲介業者は181人となった。10年前の2003年度(同15)末は1万4,894人で、6分の1以下の規模に減少している。

これに併せて、2013年度(平成25年4月〜26年3月)における苦情・相談の受付状況等をまとめた。それによると2013年度の苦情は28件(前年度比7件減)で、紛争直接申出を合せた件数は43件(同5件減)となった。

申出事由は不当勧誘類型が27件(実会員数14)と大半を占め、仕切回避類型が7件(同7)、無断売買類型が3件(同3)と続いている。なお、不当勧誘類型27件のうち、商先法施行後の取引開始は20件となっている。

一方、問い合せの累計件数は570件(前年度比54件減)で、内訳は現会員関連が360件、元会員関連が52件、その他が158件となった。その他のうち、海外先物等に関するものは13件、FX等に関するものは33件となった。また紛争仲介は25件(同1件減)とほぼ横ばいだった。

FX経験者、 自社以外でも商先勧誘可能に

改正案公表で意見公募開始、6月から適用
再勧誘禁止は継続、年金生活者への勧誘も「不適当」


経産・農水両主務省は5日、不招請勧誘の見直しなど新たな規制体系についての詳細を発表した。『「商品先物取引法施行規則」及び「商品先物取引業者等の監督の基本的な指針」改正案』と題し、同日からパブリックコメントの募集を始め5月7日まで受け付ける。

最大の焦点とされた不招請勧誘禁止の緩和措置については、外国為替証拠金取引(FX)及び市場デリバティブ並びに有価証券の信用取引などハイリスク取引の経験者を自社以外の契約者であっても勧誘可とした。さらに

・顧客が70歳未満であることを確認
・基本契約から7日間を経過しつつ顧客の理解度を確認した場合

に限るなどいくつかの条件を設定した勧誘についても、不招請勧誘の枠から除外した。

なお再勧誘禁止措置については従来どおり継続となる。このほか改正案では商先業者に対し許可申請や外務員届出事項など提出書類の一部簡略化を明記した。

さらにバイナリーオプションなど個人向けの特定店頭商品オプション取引について、過度の投機的取引に至る可能性があるとして新たな規制を敷いた。改正案はパブコメの公募終了後5月中旬に公布され、公布日の1カ月後に施行される。


安倍晋三首相の諮問機関である規制改革会議が、広く投機マネーを呼び込む目的で昨年6月14日に閣議決定された商品先物取引に係る規制改革実施計画の詳細がようやく明らかになった。改正案は

・商品先物取引業者の許可申請や届出に係る書面等の改正
・バイナリーオプションに係る規制の導入
・不招請勧誘規制に係る見直し

の3本柱が主な項目に挙げられている。

業界が最も注目していた勧誘規制の緩和措置については、FX取引経験者へのアプローチが可能となったが、再勧誘禁止措置は継続された。このほか「熟慮期間」という海先法の概念を持ち込んだ勧誘についても不招請禁止の枠から外されたが、その効果は未知数と言える。

現実に則して最も望ましい形は、再勧誘禁止は仕方ないとしても初期勧誘の対象を「投資に興味がある人」とし、外務員が自由に名刺を配れる水準にまでハードルを引き下げることだろう。

今回の改正案を受け日本商品先物取引協会は、理解度を確認する各社共通のチェックリストの作成や、顧客に損失発生の可能性を注意喚起するアラート機能の義務化を検討している。こうした取り組みも積極的にアピールし市場信頼性の底上げを図った上で、早期に“第二の矢”を放つよう主務省には要望したい。

東商取、ネット証券の参入促進を

中期経営計画まとめる、総合取路線は従来どおり様子見

東京商品取引所は3月28日、2016年度(平成28)までの3年間を対象とする中期経営計画を公表した。同計画は3年間の重点施策をまとめたもので、経営環境の変化に対応するため毎年ローリング式で更新作業を行っている。

新計画では出来高増に向けた取り組みと次期システムへの対応が柱となっており、総合取引所へのスタンスについては従来どおり様子見の姿勢を維持している。

出来高増への主軸は「ネット系証券会社の参入促進」(江崎格社長)と位置づけ、
・多様な市場参加者獲得のための活動
・上場商品ポートフォリオの充実
・利便性及び信頼性向上のためのインフラ整備

を柱に事業を進める。次期システム選定については、コストの大幅な削減が前提となる。現行システムの継続利用に関する対応と、日本取引所グループ(JPX)のシステム利用についての可能性を探る。このほかリスク管理に係る規制強化に向けた取り組みとして、欧米の規制当局によるグローバルなリスク管理規制の強化への対応を行う。


東商取の市場活性化策は、市場参加者ニーズに沿った商品設計の見直しとアクセスの良さが肝となるが、同時に金頼みの現状打破が重点施策といえる。昨年2月に東京穀物商品取引所の農産物・砂糖市場を吸収した際は、「商品版の総合取」と評価される存在を目指したが、これらの市場は急速に痩せ細っていった。

結局金の動きによって毎月の収益が左右されるような状態が近年続いているが、商品先物に詳しくない一般投資家からしたら東商取は「東京金取引所」と同義なのではないだろうか。

だが今後、仮に金だけ飛び抜けて出来高が増え東商取が黒字化しても、他の市場が軒並み休眠状態では、当然“商品版総合取”の定義には合致しない。市場ごとにバランスのいい底上げが求められる。

かつて国内商先市場に参入していたSBIグループの北尾吉孝CEOは商品取引所に対して「幅広い品揃えが必要」と述べた。今般楽天証券がドットコモディティを7月に統合することを決め、商先市場への参入意志を示したが、これも主たる収益源への期待ではなく品揃えの拡充という意識だろう。

結局SBIグループは子会社のSBIフューチャーズについて2009年(平成21)7月末で受託業務を廃止させ、商先市場を去った。北尾氏は去り際に「主務省に業界を育てようという意欲が感じられない」という捨て台詞を残した。

東商取も品揃えの拡充は重要な項目と位置づけており、中経では液化天然ガス(LNG)や電力市場の創設を図ることで総合エネルギー市場の整備を経営戦略に掲げているが、実現には時間を要する公算が高い。新興市場の収益性を考えればそれこそ長期的な視点が必要となるが、それでもエネルギー市場の創設意義は高いといえるだろう。

日本は原油もLNGもほとんどを輸入に依存している。特にLNGはかなり割高な価格で購入させられている。東商取がLNGを上場すれば世界初となるが、他国に上場されている商品であっても、大量消費国としての立場から指標価格を発信すること自体が大きな意義を持つ。

こうした指標価格の策定に際し、市場参加者が商社や当業者だけでは志向性が偏りがちで、どうしても一般投資家による“投機玉”の存在が市場を維持するのに必要となる。これを否定する考えが昨今の市場低迷を招いた。

東商取は昨年、世界の商品先物取引所で13位の出来高だった。だが東工取時代、NYMEXに次いで2位だった時もある。当時は確かに委託者紛議が多かったが、現状の苦情件数をみたら業界全体で十分に脱皮はできたと言っていい。あとは「育てる意欲がない」とまで言われた主務省の匙加減ひとつである。

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