2011年12月先 物 新 報

先 物 新 報

商品先物業界の専門紙記者が、業界ニュースを中心に関連情報をお届けします。
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【読者の皆さまへ】本年もお世話になりました。

早いもので、今年もあっという間に大納会の日を迎えました。

東日本大震災の発生から9カ月経ちましたが、破壊されつくした東北の町や散り散りになった被災者の姿をテレビで見るたびに、自分が普通に生きていられる現状自体に幸運を感じております。

当業界を振り返れば、今年は新法施行にはじまり新証拠金制度が導入され、夏にはコメ先物も試験上場され、本来ならば大きく復興ができた、あるいは飛躍への足がかりを実感できる年となるはずでした。

ところが現実は衰退の流れを覆すに至らず、希望の芽が日に日に枯れていくような印象です。

「市場振興は個人の投機玉から」という大原則を役所や取引所の執行部がどうしても理解できずに、海外ファンド、大手プロップとうわ言のように言い続けている限り、負の流れは絶対に止まることはないと断言できます。

当ブログでは一般紙があまり報じない商品先物の業界ニュースを世間一般に伝えるという目的で、約2年運営してまいりましたが、来年もめげることなくニュースを配信し続けていきますので、今後とも当ブログをご支援いただきますよう、お願い申し上げます。

これをもちまして年内最後の更新となりますが、どうか良い年をお迎えください。

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2011年商品先物10大ニュース(6~10位)

第6位 東証・大証の経営統合発表で業界に衝撃走る(11月18日)
第7位 総合取法案、今国会提出を見送り(1月27日)
第8位 中部大阪商品取引所が解散、国内3取引所体制に(1月31日)
第9位 日商協登録外務員、初の2500人割込み(11月1日)
第10位 業界のシンボル東穀ビルが解体、お別れ会に200名が出席(2月4日)


第6位ニュース:詳説

東京証券取引所と大阪証券取引所が11月22日、それぞれ取締役会で両者の経営統合を決議した。2013年(平成25)1月に共同持株会社「日本取引所グループ」を設立し、両社が事業会社として傘下に入る予定になっている。取引システムの一本化による効率化が統合の主要目的として挙げられており、2014年(同26)5月にOMXシステムがライセンス期限を迎える東京工業品取引所の今後の動きが特に注目されている。東工取の江崎格社長は両証取との経営統合にも前向きととれる発言をしており、さらには段階的な統合乗入れ案も示唆していることから、この1、2年で業界がダイナミックに変貌していく可能性もある。だが証券サイドと商品サイドの資金規模の違い等から、業界からは拙速な統合に懐疑的な声も聞かれる。

第7位ニュース:詳説

2010年(同22)12月に農水・経産両省及び金融庁で取りまとめた総合取引所検討チームの中間整理では、2013年(同25)の実現を目指して制度施策を実施するとしており、そのために遅くとも2012年(同24)通常国会に関連法案を提出する意向を打出した。だがもともと中間整理の段階においても3省庁では意見の集約がなされずに、それぞれの言い分をA案、B案と併記する苦しい形をとっており、早期の調整は困難であるとの見方が大きかった。

第8位ニュース:詳細

中部大阪商品取引所が1月31日の臨時総会で、解散を正式に決めた。1996年(同8)10月、名古屋繊維、名古屋穀物砂糖、豊橋乾繭の3取引所が合併して中部商品取引所となり、2007年(同19)1月に大阪商品取引所と合併し現在の形となった。一時は東工取に次ぐ出来高で活況を呈したが、市場縮小に加え過剰な設備投資が財政破綻を導いた。

第9位ニュース:詳説

日本商品先物取引協会が集計している外務員登録者数が、11月1日時点で2488人となり、1999年(同11)以来初めて2500人を割込むという深刻な事態が生じた。国内の新規顧客は大多数が外務員の勧誘から市場参加に至っており、外務員の減少は即市場規模の縮小に直結している。

第10位ニュース:詳説

東京穀物商品取引所が2010年(同22)8月、事務所ビルの入札を行い三菱地所に約33億円で売却した。当地は国内の農産物取引を支えてきた商品先物の聖地とも呼ぶべき場所で、東穀取の移転作業が進む中2月4日に「東穀ビルお別れの会」が開かれた。関係者約200人が東穀ホールに集まり現事務所の移転を惜しみ、挨拶に立った業界重鎮の面々からは売却への恨み節が次々と上がった。

2011年商品先物10大ニュース(1~5位)

国内の商品先物業界において戦後最大の法改正といわれた、商品先物取引法の完全施行という大きな変革で幕を開けた2011年も、大納会を迎えるに至った。
今年は何といっても3月11日に発生した東日本大震災が話題の中心であり、震災に附随した福島第一原発事故による放射能汚染被害は未曾有の大惨事として世界中の注目を集めた。震災による影響は当業界にも取組高の減少や主務省の総合取引所検討チームの進捗状況に大きく及んだ。
こうした世相を反映してか、業界内でも暗いニュースが続いた。その中で唯一明るい材料といえるのがコメ先物取引の復活であり、国内で大きな注目を集めた。本年最後の発行となる本号では、激動の1年として後世に語り継がれる2011年を振り返り、10大ニュースをまとめた。

第1位 商品先物取引法が完全施行、国内商品先物34社が認可(1月1日)
第2位 コメ先物取引が72年ぶりに復活、大きな話題呼ぶ(8月8日)
第3位 東穀取が東工取への農産物市場移管を突如白紙撤回(7月11日)
第4位 東日本大震災発生で市場が大混乱、取組高も激減(3月11日)
第5位 SPAN証拠金導入(1月4日)


第1位ニュース:詳説

商品先物取引法は2009年(平成21)7月に公布され、同年10月に1次施行として取引の規制に関する部分、翌2010年(同22)10月には2次施行として取引所の相互乗入れに関する部分、2011年(同23)1月に3次施行としてプロアマ規制や不招請勧誘の禁止の導入をもって完全施行された。委託者保護と並び国際競争力強化が同法の大きなテーマとされた。また、それまで問題の多かった海外商品先物、店頭デリバティブ取引についても主務省による許認可制とし、同法により一元管轄することとなった。
完全施行時、国内商品先物では受託業者が21社、取次業者が13社、それぞれ許可基準をクリアし認可された。

第2位ニュース:詳説

当業界の悲願であったコメ先物取引が7月1日、農林水産省から試験上場を認可され、8月8日から東京穀物商品取引所、関西商品取引所で取引が開始された。コメ先物市場は1939年(昭和14)4月の「米穀配給統制」発布により市場が閉鎖されて以来、国内では72年ぶりの復活で大きな話題を呼んだ。しかし生産者団体は先物市場に対する不信感を露にし、市場の不参加を団体規模で正式表明した。また取組高も低く商先業者も一般投資家に勧め辛くなったため、なかなか出来高が増えず今日に至っている。“最後の大型商品”といわれたコメだけに、これがダメなら市場の終焉を迎えるという声が業界内から多く聞かれ、それだけに何としても試験上場中に流動性を高めなければならない。

第3位ニュース:詳説

業界関係者はもとより、東工取にとっても晴天の霹靂だった東穀取の通告だった。東穀取農産物市場の移管について両社は既定路線で話を進めており、東工取は農産物市場の開設を農水省に申請する直前であったが、東穀取側が突如態度を急変させ単独で生き残りを探る方針に乗り換え、7月11日東工取に市場移管の白紙撤回を申し入れた。これについては業界内で様々な憶測が飛び交ったが、同月1日に農水省がコメ先物を認可する際、東穀取の単独運営を条件につけたとの見方が大勢を占めている。

第4位ニュース:詳説

3月11日、何の前触れもなく突如日本を襲った大震災に、東北地方のみならず東京都心部も大きな被害を受けた。当日は交通機関が麻痺し、主要幹線道路では深夜まで歩いて帰宅する人の流れが続いた。こうした中で東工取、東穀取とも同日の夜間取引を通常通り開催したが、震災直後から携帯電話がほとんど繋がらなくなるなど取引に大きな影響が生じる事態となっていたことから市場開催について後日物議を醸した。ちなみに米国では2001年(平成13)9月11日の同時多発テロ事件後、以後3日間にわたり証券、商品の取引所取引を停止している。

第5位ニュース:詳説

主務省主導で年初から導入されたSPAN証拠金も、新法施行とともに商品先物業界にとって大きな変革となった。導入の是非については意見が分かれ、日本商品清算機構(JCCH)も証拠金をSPAN計算方式に一括で移行せず、従来の証拠金計算方式も認めるなどしたため、各社ごとに対応が分かれかえって混乱を招く結果にもなった。

《速報》東穀取、取締役会後の記者会見

東工取のルール変更に合わせ来年からCBの限月間連動を廃止


東京穀物商品取引所は20日、取締役会後の記者会見で来年1月4日の大発会からサーキットブレーカー(CB)の限月間連動を廃止することを決めた。東京工業品取引所が同日から同ルールを適用することを決めており、東穀取は東工取のシステムを使用していることから、これに合わせた措置。

現在CBの発動は1限月でも条件に該当すると、その他の限月は値動きにかかわらずすべてCB扱いとなり、市場を冷却する意味で5分間立会を中断している。

だが使い勝手の悪さを指摘する声も多く、該当限月だけCB適用でいいのではないかとの要望が高まっていた。

特にコメ先物市場はCB値幅が300円、400円、500円と広がっていく階段方式で、しかも立会中断時間が他市場より長い10分としている。これについても不満の声が相次ぎ、東穀取は他商品同様CB当初値幅を300円(拡大回数1回)に一本化し、立会中断時間も5分に短縮する。

《速報》東工取、取締役会後の記者会見

JCCHと初の連結決算、4800万円の中間純利益に

東京工業品取引所は20日、取締役会後の記者会見で今年度の中間決算概要(百万円単位)を公表した。

東工取は2010年10月1日に日本商品清算機構(JCCH)を連結子会社としたため、今期から連結決算として反映される。

これにより4月1日から9月30日までの中間決算は、
営業収益=18億4200万円に対し
営業費用=20億8400万円で
2億4100万円の営業損失が発生した。

また
営業外収益=4億7000万円に対し
営業外費用=5000万円で、営業損失と合わせ
1億7700万円の経常利益が発生。

これにJCCHの株式評価で2500万円の特別損失を加え
1億5100万円の税引前中間純利益となり、
最終的に4800万円の中間純利益が発生した。

9月末時点の財政状態は
総資産が1399億5300万円
純資産が116億5200万円で、
自己資本比率は7.6%となった。

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