2011年04月25日先 物 新 報

先 物 新 報

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日本商品投資顧問業協会の会員契約運用資産額集計

3月末運用額489億円

日本商品投資顧問業協会は3月末における会員8社の運用資産高をまとめた。

それによると昨年12月末の前回調査比7.2%増の489億9500万円となり、09年12月の調査以来4回連続となる減少傾向に歯止めがかけられた。

内訳を見ると「ファンドに係る一任契約によるもの」が同1.4%増の372億6300万円、「ファンド以外の一任契約によるもの」が同31.3%増の117億3200万円となった。

顧客別では「商品ファンド」が同13.2%減の94億7400万円、「その他ファンド」では国内関連が同2.0%増の146億5400万円、海外関連が同14.4%増の131億3500万円となった。また「ファンド以外」では国内顧客関連が同45.7%増の26億3800万円、海外顧客関連が同27.7%増の90億9400万円となった。

運用手法別ではトレンドフォローが同11.3%増の76億7300万円、アービトラージが同4.3%減の150億5700万円で、両者併用が1億4800万円。この他主にインデックス運用が同12.7%増の227億8200万円、デイトレードが同25.0%増の22億4500万円などとなった。

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総合取論議が停滞

震災の影響で進展せず、今後も不透明に

金融庁、経済産業省、農林水産省の3省庁で話を進めている総合取引所の設立について、議論が停滞していることが関係者の話で分かった。

3省庁とも関係部署の担当者が震災対応で別セクションに一時移動したり、他業務への対応に追われたりで、総合取引所論議は震災以降完全に停滞している様子。
総合取創設は民主党の政策でもあり、震災以降支持率が急落している事実からも、このまま話が宙に浮いたままとなる可能性も高い。

なお、12月に取りまとめた中間整理を下記に掲載する。現時点で時間的に遅れている部分もある。


【総合的な取引所検討チーム中間整理】

1.総合的な取引所(証券・金融・商品)を実現するとの共通認識の下に取組を推進する。
2.本件は次のスケジュールで推進する。
・平成25年の総合的な取引所の実現を目指して速やかに制度施策を実施する。
・そのため、全体としてできるだけ早く調整を開始し、関連する。法案については速やかに、遅くとも平成 24 年通常国会に提出できるよう、そのための準備を可及的速やかに進める。ただし、国際情勢に鑑み前倒して実現できるように努力する。
3. 総合的な取引所実現のための論点は以下の5点であることを確認する。
(1)取引所(システムを含む)について
(2)清算機関(決済を含む)について
(3)規制・監督について
(4)税制について(損益通算制度の導入、申告分離課税、総合課税などの課税方式の一元化を含む)
(5)更なる規制改革について

これらの論点について検討チームで議論したところ、結果は次の通りである。

論点1:取引所について
取引所の経営は、システム装置産業化しており、強固な経営基盤、高い国際的競争力を達成する必要がある。なお、取引所の統合等は民間の経営判断事項があることは前提としつつも、官民協議を通じてあるべき姿や施策について、
A案 共通認識を得る等、総合的な取引所を実現すべく3省庁で取り組むべき。アジアのメインマーケットを目指すのであれば取引所の集約・統合を促すことは避けられない。

B案 共通認識の醸成を図る等、総合的な取引所の実現を促すべく3省庁で取り組むべき。ただし、統合・再編について、取引所の経営判断に先立って、政府が特定の方向を議論することは適切でない。

との両方の意見があった。

論点2:清算機関について
証拠金の一元化により、投資家・利用者の資金効率を改善す3ることが必要。清算機関の統合・再編や連携、証拠金のリスク相殺機能の活用等の手法を用いて、商品等の特性に応じて証拠金の効率を改善するよう、清算機関の経営判断を求めていく。清算機関については、
A案 証券・金融・商品が一つの証拠金で取り扱えるよう集約・統合を促す。

B案 証券・金融・商品が一つの証拠金で取り扱えるよう促す。ただし、統合・再編について、清算機関の経営判断に先立って、政府が特定の方向を議論することは適切でない。

との両方の意見があった。

論点3:規制・監督について
(1)内外のプロ投資家、機関投資家の参入意欲を高める。
(2)取引所の総合化を実現する。
(3)産業政策をきちんと反映させる。
との基本的考え方で臨む。
規制・監督の一元化については、以下の意見があった。
A案 民主党政策集INDEX2009も踏まえ、独立性が強く、強力な権限を有し、かつ金融当局と現物所管官庁の人材を結集し、証券・金融、商品等の幅広い金融商品取引を一括して監視・監督する「金融商品取引監視委員会」を創設し、監督(清算機関を含む。)を一元化する。その際、金融商品取引監視委員会と現物所管官庁が十分な相互連携を確保し、現物の観点から問題がある場合には、適切な措置を執らせることができるようにするなど、責任を果たす制度的枠組みを設ける。金融商品取引監視委員会創設までの間は、各取引所の監督は、現在の監督官庁が担う。

B案 民主党成長戦略・経済対策プロジェクトチームによる「監督体制の金融当局への一元化」の提言も踏まえ、取引所・業者・清算機関の規制を金融商品取引法に、それらの監督を金融庁に、それぞれ一元化する必要がある。その際、
(1)商品先物の上場審査・市場管理・現物受渡しについて、産業政策の観点や現物市場との連動に留意し、現物所管当局との情報共有や協議による十分な相互連携を確保し、責任を果たす枠組みを設けるとともに、
(2)業者規制の一元化に当たっては、業者の実情や各金融商品・商品のそれぞれの経緯等を踏まえ、業者の健全性確保に係る十分な経過措置の整備や利用者保護を図ることとする。

C案 総合取引所創設に伴う規制・監督の一元化の後も、規制監督官庁と現物所管官庁が情報共有や協議を行う場を設け、現物の観点から問題ある場合には、適切な措置を執らせることができるようにするなど、十分な相互連携を確保し、責任を果たす枠組みを設ける。

論点4:税制について
総合的な取引所を魅力あるものとするためには、現物株と先物取引の損益通算の実現によって資金効率の向上を早期に図ることが重要。また、外国法人が高速な取引のため国内に設置するサーバーに関する税制についても、その適正化を図ることが重要。

論点5:更なる規制改革
総合的な取引所の活性化のためには、その他の規制についても必要に応じ、従来の考え方にとらわれない大胆な改革が必要。銀行等の商品先物取引への参加や、年金等による商品先物での資産運用の促進等についても、必要に応じて検討。
・これらの論点については、可能な限り方向性を一致させる必要があり、残された課題については、早急に政治決断し、方針を整理し明示する。
・これらの論点の具体的取組を進め方向性が一致したものを、パッケージとしてとりまとめ、至急、その中でできるものから実現する。

5つの論点の具体的内容については、関係者に伝えるとともに、競争力のある取引所のあり方など意見を聴く必要があるものも含まれる。そのため、
A案 早い時機に与党や民間事業者との意見交換を行う場を設けて、遅くとも6月までに方針を固める。

B案 早い時機にこの中間整理について与党や民間事業者(取引所、清算機関、業者、投資家等)との意見交換を行う場を設けて、1月中を目途に方針を固める。

との両方の意見があった。

今後早い時期に、総合的な取引所や清算機関のあるべき姿についても、国際競争に耐えうるという観点から関係者間で議論を深める。(以上)