2010年12月先 物 新 報

先 物 新 報

商品先物業界の専門紙記者が、業界ニュースを中心に関連情報をお届けします。
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【読者の皆様へ】本年はお世話になりました。

当ブログの開設から早いもので10カ月が経過しました。
一般紙では取り上げられることが少ない商品先物業界の現状や問題点を広く知っていただくため、業界紙記者の視点で情報をお伝えして参りましたが、拙い文章にお付き合いいただき感謝しております。

まだまだ試行錯誤の段階ですが、2011年もより一層、当ブログを充実させていく所存ですので、今後ともよろしくお願いいたします。

本年はお世話になりました。よいお年をお迎えください。

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総合取中間整理取りまとめ

農水・経産・金融庁が公表、5つの論点が

農水・経産・金融庁は22日、「総合的な取引所検討チーム中間整理」を取りまとめ公表した。

同チームは新成長戦略に盛り込まれた総合的な取引所創設を図る制度・施策の検討のため、10月28日に金融庁・農林水産省・経済産業省の副大臣・大臣政務官で構成された。
本文は以下のとおり。

【総合的な取引所検討チーム中間整理】

1.総合的な取引所(証券・金融・商品)を実現するとの共通認識の下に取組を推進する。
2.本件は次のスケジュールで推進する。
・平成25年の総合的な取引所の実現を目指して速やかに制度施策を実施する。
・そのため、全体としてできるだけ早く調整を開始し、関連する。法案については速やかに、遅くとも平成 24 年通常国会に提出できるよう、そのための準備を可及的速やかに進める。ただし、国際情勢に鑑み前倒して実現できるように努力する。
3. 総合的な取引所実現のための論点は以下の5点であることを確認する。
(1)取引所(システムを含む)について
(2)清算機関(決済を含む)について
(3)規制・監督について
(4)税制について(損益通算制度の導入、申告分離課税、総合課税などの課税方式の一元化を含む)
(5)更なる規制改革について

これらの論点について検討チームで議論したところ、結果は次の通りである。

論点1:取引所について
取引所の経営は、システム装置産業化しており、強固な経営基盤、高い国際的競争力を達成する必要がある。なお、取引所の統合等は民間の経営判断事項があることは前提としつつも、官民協議を通じてあるべき姿や施策について、
A案 共通認識を得る等、総合的な取引所を実現すべく3省庁で取り組むべき。アジアのメインマーケットを目指すのであれば取引所の集約・統合を促すことは避けられない。

B案 共通認識の醸成を図る等、総合的な取引所の実現を促すべく3省庁で取り組むべき。ただし、統合・再編について、取引所の経営判断に先立って、政府が特定の方向を議論することは適切でない。

との両方の意見があった。

論点2:清算機関について
証拠金の一元化により、投資家・利用者の資金効率を改善す3ることが必要。清算機関の統合・再編や連携、証拠金のリスク相殺機能の活用等の手法を用いて、商品等の特性に応じて証拠金の効率を改善するよう、清算機関の経営判断を求めていく。清算機関については、
A案 証券・金融・商品が一つの証拠金で取り扱えるよう集約・統合を促す。

B案 証券・金融・商品が一つの証拠金で取り扱えるよう促す。ただし、統合・再編について、清算機関の経営判断に先立って、政府が特定の方向を議論することは適切でない。

との両方の意見があった。

論点3:規制・監督について
(1)内外のプロ投資家、機関投資家の参入意欲を高める。
(2)取引所の総合化を実現する。
(3)産業政策をきちんと反映させる。
との基本的考え方で臨む。
規制・監督の一元化については、以下の意見があった。
A案 民主党政策集INDEX2009も踏まえ、独立性が強く、強力な権限を有し、かつ金融当局と現物所管官庁の人材を結集し、証券・金融、商品等の幅広い金融商品取引を一括して監視・監督する「金融商品取引監視委員会」を創設し、監督(清算機関を含む。)を一元化する。その際、金融商品取引監視委員会と現物所管官庁が十分な相互連携を確保し、現物の観点から問題がある場合には、適切な措置を執らせることができるようにするなど、責任を果たす制度的枠組みを設ける。金融商品取引監視委員会創設までの間は、各取引所の監督は、現在の監督官庁が担う。

B案 民主党成長戦略・経済対策プロジェクトチームによる「監督体制の金融当局への一元化」の提言も踏まえ、取引所・業者・清算機関の規制を金融商品取引法に、それらの監督を金融庁に、それぞれ一元化する必要がある。その際、
(1)商品先物の上場審査・市場管理・現物受渡しについて、産業政策の観点や現物市場との連動に留意し、現物所管当局との情報共有や協議による十分な相互連携を確保し、責任を果たす枠組みを設けるとともに、
(2)業者規制の一元化に当たっては、業者の実情や各金融商品・商品のそれぞれの経緯等を踏まえ、業者の健全性確保に係る十分な経過措置の整備や利用者保護を図ることとする。

C案 総合取引所創設に伴う規制・監督の一元化の後も、規制監督官庁と現物所管官庁が情報共有や協議を行う場を設け、現物の観点から問題ある場合には、適切な措置を執らせることができるようにするなど、十分な相互連携を確保し、責任を果たす枠組みを設ける。

論点4:税制について
総合的な取引所を魅力あるものとするためには、現物株と先物取引の損益通算の実現によって資金効率の向上を早期に図ることが重要。また、外国法人が高速な取引のため国内に設置するサーバーに関する税制についても、その適正化を図ることが重要。

論点5:更なる規制改革
総合的な取引所の活性化のためには、その他の規制についても必要に応じ、従来の考え方にとらわれない大胆な改革が必要。銀行等の商品先物取引への参加や、年金等による商品先物での資産運用の促進等についても、必要に応じて検討。
・これらの論点については、可能な限り方向性を一致させる必要があり、残された課題については、早急に政治決断し、方針を整理し明示する。
・これらの論点の具体的取組を進め方向性が一致したものを、パッケージとしてとりまとめ、至急、その中でできるものから実現する。

5つの論点の具体的内容については、関係者に伝えるとともに、競争力のある取引所のあり方など意見を聴く必要があるものも含まれる。そのため、
A案 早い時機に与党や民間事業者との意見交換を行う場を設けて、遅くとも6月までに方針を固める。

B案 早い時機にこの中間整理について与党や民間事業者(取引所、清算機関、業者、投資家等)との意見交換を行う場を設けて、1月中を目途に方針を固める。

との両方の意見があった。

今後早い時期に、総合的な取引所や清算機関のあるべき姿についても、国際競争に耐えうるという観点から関係者間で議論を深める。(以上)

【お知らせ】28日まで更新をお休みします

東工取、中間決算概要

TOCOM100409

《速報》東穀取、東工取との経営統合を機関決定

年内にも正式な申し入れ、一括方式の移管を希望
統合形態は市場譲渡から吸収合併まで幅広い議論を


東京穀物商品取引所は21日の取締役会で、東京工業品取引所との経営統合方針について正式に機関決定した。渡辺好明社長が年内にも東工取に文書で申し入れる予定。

もともと両取引所は9月から内々で統合を前提とした意見交換を行っており、上場全商品移管を希望する東穀取側に対して東工取サイドはコスト面から流動性の低い商品の受け入れに難色を示している。移管方式についても東穀取で限月落ちした順に東工取で新甫を立てる方式と一括で丸ごと移管する方式で意見が分かれており、取引所の会員で構成する日本商品先物振興協会は流動性低下を懸念し一括方式を希望している。統合の形態については市場譲渡から取引所の吸収合併まで様々あるが、現時点では全くの不明。

日本の商品先物行政は農産物は農水省、工業品は経産省という二元行政となっており、両省のメンツなども絡み話が進展しづらい環境下にある。このため年内に申し入れたとしても、その後の調整にかなりの時間を要するケースも想定される。

いずれにしても東穀取は8月に事務所ビルを33億円で三菱地所に売却しており、来年3月末までに退去しなければならない。新事務所への移転作業などでかなりの金額を使い、さらに現在のような1日1万枚を割り込む出来高状況では資金ショートは時間の問題であり、統合時期の遅れは株主還元に大きく影響しそうだ。

なお東穀取は来年1月4日の大発会から東工取ザラバシステムへ移行し取引を始めるが、板寄せからの変更による混乱で出来高がさらに減少する可能性があるとして、1月4日から3月31日の間に定率参加料を減免する取引振興キャンペーンを実施する。

東工取主力商品に合わせる形で、現在1枚あたり65円のとうもろこし、Non-GMO大豆、小豆、アラビカコーヒー、ロブスタコーヒーは同55円に、取引単位の少ない一般大豆、粗糖は同37円を同35円とする。

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