2010年03月先 物 新 報

先 物 新 報

商品先物業界の専門紙記者が、業界ニュースを中心に関連情報をお届けします。
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商品先物取引とは(第3回)~レバレッジ取引について

小さな資金で大きな取引ができる効果をテコの原理にたとえて『レバレッジ効果』というが、レバレッジ比が高いとなぜ“ハイリスクハイリターン”な取引になるのか?

先物取引は証拠金制度による取引で、その証拠金(※取引本証拠金=本証)と売買総代金との比率をレバレッジ比という。金先物標準取引の最小取引単位1枚(1キログラム)当りの本証は13万5000円となる。1キログラムの金価格約3000万円(売買総代金)に対する13万5000円(本証)は22.2倍であるから、レバレッジ比は22.2となる。

仮にレバレッジ比30とし、売買総代金3000万円の先物取引における本証は100万円になる。3000万円の売買総代金が丸ごと必要な現物取引はレバレッジ比1である。
3000万円の買いものをし10%の価格変動があると先物、現物ともに300万円の損益が発生する。損益は同じだが、資金効率の面から見ると、先物取引では100万円に対する300万円は3倍の効率になる。一方、現物取引は3000万円に対する300万円であるから10%となる。

従って、先物取引は現物取引に比べてはるかに資金効率が高い。その効率性は利益の場合、3倍のハイリターンとなるものの、損失の場合は3倍のハイリスクとなる。
このハイリスクは証拠金ベースで見た場合のリスク度合いを示しているもので、売買の総代金ベースでのリスク度合いはどちらも同じ。従って、リスクの高低はレバレッジ比の大小であるからレバレッジ比を下げることでローリスク化に対処することができるというわけだ。  

※証拠金は取引所が主務省大臣認可に基づき取引本証拠金基準額を設定する。売買窓口の商品会社はこの基準額を下回わらない範囲で取引本証拠金(本証)を決める。本証は多くの会社が基準額と同額としているが、会社によっては高めに設定しているところもある。

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ネット取引の状況調査

日本商品先物振興協会は25日、電子取引の状況推移に関する調査結果をまとめた。この調査は09年4月から同年9月にかけて、ネット取引を提供している商品取引員(09年9月末で23社)を対象に調査を行ったもの。調査は今年1月15日から22日にかけて取りまとめたが、このうち3社は廃業等で回答が得られず、有効回答社数は20社となった。

調査によると、電子取引を行っている顧客数(=口座数)は2万9485名となり、08年10月から09年3月までの前回調査に比べ17.1%減、預り証拠金は同70.0%増の712億円、総約定代金は同26.9%増の11.8兆円、受取委託手数料額は同11.0%増の17憶2300万円となった。なお預り証拠金等の急激な増加については、法人取引の一部が対面取引から電子取引に移行したことが影響し、その分対面取引の当該部分が減少している。

電子取引を取り扱っている取引員を対象にした全取引員に占める比率は、全44社中23社で52.3%となり、初めて50%に達した前回調査の51.0%からさらにシェアを増やした。電子取引による売買枚数が全枚数に占める比率は630万枚と、全売買枚数3330万枚の18.9%となった。

商品先物取引とは(第2回)~ハイリスク・ハイリターンの取引

先物取引は一般的に、ハイリスク・ハイリターンである。大きな利益(ハイリターン)を得る可能性もあるが、代わりにハイリスク(大きな損失)も背負うことになる。だが、昨今は取引対象を小口化したミニ商品もあり、対応次第でローリスクにし多様な利益チャンスをつかむことも可能だ。

先物取引の定義は第1回で紹介したが、取引そのものは証拠金制度の下で行われる。証拠金制度とは売買総代金の一部を担保として預け入れて取引する制度のこと。一種の手付金のようなものであるから、取引を決済(終了)する時は、総代金との差額を精算する必要がある。
「一種の…」と書いたのは、手付金は売買契約の成立とは見なされないが、先物取引の証拠金は約定(売買成立)となる。

証拠金制度では少額な資金(証拠金)をテコに大きな取引(総代金)が出来ることから、テコの原理にたとえて『レバレッジ効果』の高い取引という。総代金に対する証拠金の比率をレバレッジ比で表わし、商品先物取引ではレバレッジ比はだいたい10倍から20倍となっている。

仮に売買総代金100万円、レバレッジ比20倍の取引を例に考えると、その証拠金(必要資金)は5万円となる。この取引では「将来の価格を今100万円に決め、5万円を証拠金として取引した」ことを意味する。
今の価格100万円が将来決済する時に120万円の価格になったとすると、20万円の値上り益を得ることが出来る。5万円に対する20万円の資金効率は4倍、現物取引では100万円が120万円となるのだから資金効率は2割となる。

先物取引の資金効率が非常に高いのだが、その高さがそのまま値下り時にはマイナス効果となって損失を拡大する。従ってレバレッジ比を下げることでマイナス効果の縮小も可能となる。

商品先物取引とは(第1回)~定義

まず先物取引の定義を述べると、「将来の価格を今この時点で決めて、将来のある時点での決済を約束する取引」と言える。定義だとわかりにくいので、リンゴを例に考える。

1カ月後、あるいは半年後のリンゴの価格がどうなっているか、現時点では誰にもわからない。「天候不順で不作になれば価格は高くなる」、反対に「豊作になれば価格は安くなる」のだが、現時点において不作か豊作かはわからない。

そこで、多くの人に「あなたはリンゴの価格が将来いくらになると思うか」と意見を聞いて価格を決める。同時に「将来のある時点で、この価格で取引をしましょう」と約束し、売買契約を結ぶ。これが先物取引の仕組みである。

上記の「意見を聞く」とは、取引参加者(投資家や取扱い事業者)の予想を集約することで、価格を決めるところがマーケット(取引所)、取引を終えるには、通常「約定価格(今、この時点で決めた価格)と決済価格(取引を終えた時の価格)の差額」を計算して決済する。これを差金決済という。

不作(値上り)と予想してリンゴを買った人の場合、約定価格よりも決済価格が高くなっていれば利益となり、安ければ損失となる。反対に豊作(値下り)と予想してリンゴを売った人は、約定価格より決済価格が高いと損失に、約定価格より決済価格が安いと利益になる。

農産物の場合、価格の動きに影響を及ぼすものは、天候動向、供給(その年の生産量)と、需要(その年の消費量)の2つを合せた需給動向、リンゴ農家への補助といった国の農業政策など多岐にわたる。これらの変動要因を折り込みながら価格(相場)が形成される。

《速報》軽油先物取引が5月6日に再開

東京工業品取引所(東工取)は23日、経済産業大臣から軽油先物取引の再開に係る業務規程等の変更認可を受け、5月6日からの取引再開を正式に決定した。

東工取の軽油は03年9月に上場したが、出来高が少なく06年2月に立会を休止していた。

しかし昨今原油の価格変動が増大し、石油製品の卸値に市場連動型の方式が導入されるなど、軽油を巡る環境が変化し先物取引の再開を望む声が高まっていた。

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